Synopsis

金曜の夜、コインランドリーで単語カードをめくっていた。隣では美希がスマホゲームに夢中だった。いつもの夜だった。 軽自動車がガラスを突き破るまでは。 目を覚ましたら異世界だった。美希もいた。美希にはステータスがあった。名前もレベルもスキルも、全部ちゃんと表示されていた。 私には——何も出なかった。 ギルドの登録クリスタルは反応しない。頭の上に名前が浮かばない。モンスターを倒しても光らない、消えない、ドロップもない。手で抉り出した素材は買い取ってもらえない。 この世界はシステムで動いている。システムに載っていないものを、世界は静かに排除していく。 美希は夢を叶えた。私は——中途半端に死んだ結果を、生きている。

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Kakuyomu
Kakuyomu02/14/2026
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