Synopsis
瀬川秋人、三十二歳。会社を辞めて流れ着いた先は、閉館後の水族館の深夜警備員だった。
午後十時から翌朝六時まで、暗い館内をひとりで巡回する日々。話し相手は誰もいない――はずだった。
深海エリアの水槽の前を通りかかったとき、ガラスの向こうから声がした。
メンダコ、ダイオウグソクムシ、チョウチンアンコウ、オウムガイ、ミツクリザメ。
深海の住人たちは、それぞれの言葉で、秋人に語りかける。
誰もいない真夜中の水族館で、深海の生き物たちと世間話や哲学的な問答を交わす、静かで不思議な夜の物語。
Serialization Info
Web Novel