Synopsis
遮光カーテン越しに、雨の音だけが時間を刻んでいる。
六畳一間。エナジードリンクの匂い。ゲームの画面に照らされた横顔。
灰峰凪は面倒くさそうに腕へ抱きついてきて、「枕にちょうどいい」とだけ言った。
それ以上でも、それ以下でもない言葉のはずなのに。
耳の奥で、ずっと鳴り続けている。
「……明日も雨ならいいのに」
彼女は目を逸らしたまま、小さく続けた。
「そうすれば、ずっとこうしていられるでしょ」
世界から切り取られたような夜に、
雨音よりも確かな体温が、隣にあった。
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