Synopsis
分厚い眼鏡の奥、君は世界を拒絶していた。
強引にでも引き出した、その素顔。
誰より側で見ていたいと、願ったのは僕の方だった。
母を知らず、「無感覚」という名の静寂の中で生きてきた持居布由子(もちい・ふゆこ)。
そんな彼女の孤独を壊したのは、太陽のような眩しさを持つクラスメイト、薄井契(うすい・けい)だった。
端正なルックスに、抜群の運動神経。誰もが憧れる彼には、一つだけ奇妙な噂がある。
――「俺、マザコンだから」
堂々とそう言い放つ、掴みどころのない彼。
彼に強引に手を引かれ、髪を切り、瞳を開いたとき。
布由子の止まっていた時間は、色鮮やかに動き出す。
けれど、そんな二人の前に、契の過去を知る「初恋の女性」が現れて――。
「薄井くんのおかげで、私、自分が好きになれたよ」
無自覚な超絶イケメン王子と、覚醒した元・地味女子。
かつて愛に狂った大人たちの影を背負いながら、二人が見つける「幸せのルセット(処方箋)」とは。
*あの敦史と加世子が、どんな親になり、どんな家庭を築いたのか。
その答えが、この物語(ルセット)の中で見られます。
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