Synopsis

魔物が人々を飲み込む勢いで増え続けている。 そんなことなどお構いなしの冒険者ギルドは今日も賑やかだ。 これは、冒険者と傭兵たちの活躍を陰で支える職員のお話―――――― 「早くしろ! 俺の新品の制服が汚れる前にな!」 ギルートの叫びに、レオは震える指で赤い紐に手をかけた。 (信じろ……この人を、信じるんだ!) レオは覚悟を決め、紐を一気に引き解いた。 「うおおおおっ!」 巻物が開かれた瞬間、森の薄暗さが一変した。 羊皮紙に刻まれた紋様が、まるで生き物のように脈打ち、鮮烈な真紅の光を放ち始めたのだ。 それは教会の公示品で見られるような、ぼんやりとした明かりではない。 直視できないほどの強烈な魔力の奔流だった。 「な、なんだこれ……!?」 レオの手の中で、巻物が熱を帯びる。 だが不思議と熱くはなく、むしろ力が溢れてくるような感覚があった。 インクの一文字一文字が正確無比に魔力を吸い上げ、術式が組み上がっていくのが分かる。 「狙いは真ん中だ! 思いっきり放て!」 ギルートが魔物を蹴り飛ばして道を開けた。 レオは突き動かされるように、光り輝く巻物を群れの中心へと向けた。 「いっけえぇぇぇ――!!」

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Kakuyomu
Kakuyomu02/03/2026
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