Synopsis

去年の仕事納めの日。 例年通りの大掃除と早めの終業を終え、私は忘年会へ向かう。 赤い看板の町中華、上がる乾杯の声。 その中で、私の前に置かれたのはウーロン茶だった。 願掛けのため、私は酒を飲まない。 まわりに理由を語ることもなく、ただ飲まないという選択を続けている。 年末年始、妻の実家、ノンアルコールカクテル、冷蔵庫に眠っていた期限切れのチューハイ。 日常の小さな出来事の積み重ねが、失ったものや、まだ終わっていない祈りを静かに浮かび上がらせていく。 祝いとは何なのか。 祝杯を挙げないまま迎える年の変わり目で、私は答えのない感情を抱え続ける。 それでも一年を生き切り、次の命を待ちながら、祝杯はまだ遠いまま、新しい年へと歩き出す。

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Kakuyomu
Kakuyomu01/05/2026
  • Current祝杯はまだ遠く