Synopsis
目玉焼きを焼いていたはずの主人公は、気づけば剣と鎧の世界に立っていた。
手元に残っていたのは、ただのフライパン。
その世界では、鉄が最も硬く、最も価値のある素材だった。
加工できない石は無価値とされ、「オリハルコン」と呼ばれる鉱石も例外ではない。
剣のほうが強く、フライパンは武器にならない。
世界の判断は、どれも合理的で正しい。
それでも――
壊れないものが、確かにそこに残っていた。
文明の基準と、切り捨てられた硬さ。
答えを出さないまま置かれる、ひとつの事実を描く短編ファンタジー。
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