Synopsis

幼い頃に両親を亡くし、親戚の家を転々としていた少女・槙原志保(まきはら しほ)。 そんな彼女を温かく迎え入れたのは、父の親友だった川島家。同い年の次男川島良樹(かわしま よしき)は、ぶっきらぼうな口調とは裏腹の不器用な優しさで、傷ついた志保の心を少しずつ溶かしていく。 いつしか二人は、常に隣にいるのが当たり前の、兄妹のような、それ以上の特別な存在になっていた。 ――だが、中学二年の春、その「当たり前」は、一人の少女の告白によって、音を立てて崩れ始める。 良樹にできた初めての彼女、渡辺一美(わたなべ かずみ)。 志保に想いを寄せる、心優しいクラス委員・藤原肇(ふじわら はじめ)。 そして、親友の恋を見守りながら、自らも秘めた想いに苦しむ市原慎司(いちはら しんじ)。 複雑に絡み合う、甘くて、切ない恋心。 当たり前だったはずの距離が、少しずつ変わっていく。本当に大切な気持ちに気づいた時、彼らの日常は、どこへ向かうのか。 これは、不器用な少年少女たちが織りなす、もどかしくも眩しい、初恋の物語。

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