Synopsis
王国アルシエルは、白銀の雪と竜の影に覆われている。
咆哮も断末魔も区別がつかず、人と竜の境界はすでに失われていた。
治癒士リヴィア・スノウレイは、空槍騎士を父に持つ貴族の娘だ。
父と弟は蒼天戦域に立つ戦う者。
母は命を削り尽くし、人を癒し続けた者だった。
本当は父に憧れ、槍を握りたかった。
けれど母の最期の願いによって、彼女は祈りの魔杖を選んだ。
竜との戦いが一時沈静したある日、訪れたはずの休暇。
幼なじみの空槍騎士、そしてその兄との再会が、
彼女の静かな日常に、これまでになかった“間”を生む。
戦う者と、祈る者。
前線と後方、剣と治癒。
交わらないはずだった運命が、蒼天の下でゆっくりと軋み始める時、
リヴィアは問い続けることになる。
——祈りは、誰を救うためのものなのか。
白銀の国で描かれる、戦と信念、そして静かな想いの物語。
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