Synopsis
三十九歳、孤独なシステムエンジニア・神無月ひかるは、
北アルプスでの冬山登山中に遭難し、岩穴の奥で「星々が浮かぶ部屋」に迷い込む。
手のひらサイズの小さな太陽。
生まれてこのかた誰にも触れられなかった男は、その温もりに手を伸ばした。
その瞬間、どこか別の世界では──
空を覆う巨大な眼球が現れ、百万人規模の軍勢が重力崩壊で空へと投げ出され、
正午の太陽が“摘み取られた”ように消えていた。
後に「星隠しの神」と呼ばれる大災厄。
その犯人は、誰の光にもなれなかった一人の中年男だった。
罪悪感に苛まれながら別の青い星に触れたひかるは、
エルフたちの住む異世界フロリアノスへと落ちる。
そこでドラゴンを「蚊を払うように」手のひら一つで叩き潰し、
飢えた小さな村を救ってしまったことで、
恐れと感謝を込めて「星隠しの神(カンナ)」として崇められることに。
邪神アザル=ノクスの“回廊”の刻印を背負うエルフの少女リーフナ。
太陽を失った星ルーメルシスが、この世界への大規模転移を企んでいるかもしれないという伝承。
そして、ひかるだけに見える「世界を解析するシステムインターフェイス」。
星を消した男は、今度こそ誰かの光になれるのか。
彼はリーフナと村を守るため、王国騎士団と共に王都へ向かい、
失われた星と世界の狭間で、贖いの戦いに身を投じていく──。
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