Synopsis
「はあ……ふう……はーあ……」
「ねえ、いい加減にしてくれない?」
ミナが苛立ちを隠そうともせず、鋭い声で言った。おれは慌てて「まあまあ……」と宥めたものの、正直、ノダのわざとらしいため息にはもううんざりしていた。
人民移入局へ向かう道すがら 、ノダはいったい何度愚痴をこぼしたことか。本人も覚えていないだろう。別に強い不満を抱いているわけではなく、ただの癖のようなものなのだ。
「んー? 何がじゃ?」
「ため息! 愚痴! そのしゃべり方全部!」
「はっはっは! いやあ、すまんのう」
Serialization Info
Web Novel