Synopsis
剣の才能を持ちながら“男の剣しか許されない”風土に押し潰されかけていた辺境伯家の令嬢、シルヴィア・リンドベルク。
ある日、同僚でもあるハレン男爵家の五男、ロイ・ハレンに酒場で思わず愚痴をこぼす。
「男に生まれてきたかった……」
それを聞いたロイは、静かに言った。
「……もったいない」
家柄も才能もぱっとせず、自分を“凡骨”と呼ぶロイ。
だが、先入観に縛られず人を見ることができる彼は、誰も気づかなかったシルヴィアの“伸びしろ”を見抜いた。
それから始まる特訓の日々。
騎士団の剛剣主義を押しつけられ続けた彼女に、ロイは“女のまま強くなる戦い方”を一緒に探し、磨いていく。
そして──シルヴィアは覚醒した。
騎士団最強へ。そして、新設された騎士団の団長へ。
彼女を蔑み、抑えつけてきた者たちは、焦りと嫉妬の果てに暴走し、ついには反乱を起こす。だがその全てを、シルヴィア率いる新設騎士団が鎮圧した。
論功行賞の場。王と重臣たちが見守る前で、国の英雄となった彼女は迷いなく言う。
「褒美として望むのは……ロイ・ハレンとの婚姻です」
凡骨騎士が導いた辺境伯令嬢は、最強となり、英雄となり──最後には、褒美に彼を求めた。
これは、自分の器を知る凡骨な男が、たったひとつ“信じた言葉”で人生を変えてしまう物語。
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