Synopsis
昔っから青森では、
「影薄ぇ奴は山さ喰われだ」
て、そったこと囁がれてきた。
恐山、八甲田、岩木、そんで地図にもね四つ目の山。
あれらは山の皮かぶってらばって、ほんとは境目さ立ってら。
古い世界と今の世界のあわいで、
ひとの影ばちょっこずつ喰うて、運命ば秤がけしてらじゃ。
影喰われだ者は、
昔の罪も、忘れだい痛みも、
まだ見でね未来も、山さ持ってがれでまる。
これは、その四山巡って、
影ば削られでもなお声だげは残した連中の、
ちっちぇけど深い旅の話だ。
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