Synopsis

月がよく見える日だった。 足元には、体の半分が消えた男女の死体。 そして周りには、怯えた顔で武器を構える大人たち。 空気の澄んだ、気持ちの良い日だった。 覚えているのはそのくらいで、詳しいことは何も思い出せない。 けれど、きっと探せば見つかるのだろう。 探すのが怖くて、目を逸らし続けているだけで。 僕はあの日、過ちを犯してしまった。 その事実が変わらないのなら、もう思い出す必要もない。 「兄さん? 聞いてる?」 「え、ああ…えっと、何の話?」 「もう、いい話だったのに…」 「ごめんごめん。もう一回言って?」 「嫌だ。二度は言いたくない」 「えー…僕も聞きたかったなあ」 「聞いてない兄さんが悪い」 「うっ…その通りだね…」 「ふふっ、仲が良くて微笑ましいわ」 「あはは、本当に」 ──────これは、死ねない僕の〝償い〟の物語。

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Syosetu wo Yomou
Syosetu wo Yomou12/11/2025
  • Current♦︎伝説の槍は、僕を殺せない♦︎