Synopsis
聖女を虐げたのは、王太子とその恋人だけではなかった。
マナーを知らない聖女がちやほやされるのが気に入らなかった――
ほんの出来心だった。
強く言えない性格をいいことに、陰口と嘲笑を積み重ねてしまった。
他の誰かがやっていたから。
訴える場所がない少女なら、誰にも知られないと思ったから。
だが、少女は毎晩祈っていた。
誰にも言えない苦しさを神に向けて。
その祈りに神が応え、王国は見捨てられた。
玉座の間に並べられた使用人たちは願う。
どうか、自分の名前が呼ばれませんように――と。
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