Synopsis
かつて極道の世界で、東北の鬼と恐れられた一人の漢がいた。
漢の名前は京極哀三。
宮城を中心に活動する京極会の会長である彼は一昨年の冬、敵対していた飛宮組との抗争に参加していた。しかし、直属の部下である川木に裏切られた哀三は、それから極道の世界から姿を消す。ついに鬼は死んだかと、そんな噂が囁かれ始めた。
死ぬ前にめいいっぱい好きなことをしたい。唯一、彼が実の息子に向けて放ったその言葉だけが今の彼を知る手がかりである。しかし、なぜかその最後の言葉はオネェ口調だったそうだ。
それから一年の時が流れ、現代の東京。
艶美な雰囲気漂う夜の街・歌舞伎町を歩く一人の姿が、道行く人の注目の的になっていた。
リボンを付けたカチューシャやシルクのように繊細で真っ白なタイツ、フリルを沢山あしらったジャンパースカート。カワイらしい姿をしているその人に、奇異の目を向ける人々。
「オカマだぁ!!!」
一人がそう言うと、スカートを翻しながらその人は振り向いた。
「失礼ねっ! アイちゃんって呼びなさぁい!」
自らをアイちゃんと名乗るその人は、夜の闇に乗じて良からぬことをする若者を成敗したり、はたまたその若者を借金取りから助けたり!
ある時は、メイクアップアーティストを目指す女の子にお化粧してもらったり、またある時は知り合った男の子の授業参観にパパやママとして参加したり!?
そしてついには因縁の相手・川木と再会してしまい、秘密のベールに包まれたアイちゃんの過去が明かされていく――!?
はちゃめちゃだけれど筋の通ったお説教と少々の暴力で、次々と困難を乗り越えてゆくアイちゃん。これを読めばきっと貴方もアイちゃんを好きになってしまうかも!?
未曽有のギャグ小説、ここに開幕です!
Serialization Info
Web Novel