Synopsis
息子の名前を剛(つよし)にしたのは、わたしのように弱い人間になって欲しくなかったからだ。
剛は弱い子だった。
風邪薬をまともに飲むことがない、わたしのようにただただ泣くしかできない子供だった。
だから頭の悪いわたしは剛に、栄養がつくものを薬の代りに息子に与えた。
風邪薬のかわりに、プリンを。
頭が痛いのなら、焼き肉を。
ケガしたなら、とんかつを。
歯が痛いのなら、ケーキを。
目が痛いのなら、ラーメンを。
そして、大人になった剛は――。
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