Synopsis

世界には、人間と獣人の二種族が存在する。 生存本能の異なる両種族は相容れず、争いは絶えない。種族単位で集落を作り、手を取り合うことはなかった。 獣人に育てられた人間は、『獣人の子』と呼ばれ、蔑まれる。 宮廷御膳官の鍾叡秀(しょう・えいしゅう)も、そんな一人だった。 狼獣人の両親は、雪山に捨てられ死にかけた叡秀に、八宝粥を食べさせ、愛情深く育ててくれた。 しかし、獣人の生態は獣に寄る。獣人の寿命は、人間よりも短かった。 十三歳で両親を亡くした叡秀は、人間社会へ戻らざるを得なる。 差別に耐えながら働く日々。 あるとき、叡秀は行き倒れた獣人の兄弟を拾う。 虎獣人の侑浬は十歳。侑浬の弟で、兎獣人の侑珠はまだ五歳。 「侑珠を育ててやって」と倒れた侑浬に、かつての自分を重ねた叡秀は、二人を引き取ることにする。 無邪気で真っすぐな兄弟と暮らすうち、叡秀の日常は変わり始める。 得意の薬膳料理で、種族の壁を越えた薬膳店も開いた。 けれど、侑浬と侑珠には暗い過去がある。二人を狙う影が、叡秀たちに迫っていた。 『獣人の子』と蔑まれた青年は、『獣人の親』へ成長する。 種族を越えた家族の、心あたたかな物語。

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Kakuyomu
Kakuyomu12/01/2025
  • Current獣人の子 種族を越える親子の絆