Synopsis
唐突な浮遊感を感じた。
気付いた時には、僕は白一色の空間に立っていた。
そこには僕の知っている制服を着た男女が集められていた。
顔を知っている奴も多く、僕はとっさに顔を伏せた。
僕、|黒木竜也《くろきたつや》は引きこもりだ。
着古したグレーのジャージが僕の唯一の防具だった。
周囲がざわめき始める。
「ここどこだ?」
「マジで何?」
「スマホ圏外なんだけど」
そんな声が響く中、頭上からファンファーレのような音が降り注いだ。
『おめでとう諸君!君たちは選ばれた!』
姿は見えないが、妙にハイテンションな声。
『神である私の渾身の傑作MMORPG、神々の遊戯へようこそ!』
神と名乗る声は、ここがゲームの世界であることを告げた。
ランキング一位には素晴らしい賞品を与えると。
この様子は地球全土に無料中継されるという。
ふざけた話だ。
誰とも関わりたくないから引きこもっていたのに。
『ではそろそろだな。諸君の健闘を祈る!』
白い景色が歪み、視界が暗転する。
次に目を開けたとき、僕は|鬱蒼《うっそう》とした草木が生える森の中にいた。
湿った土の匂とどこかからか聞こえる鳥の鳴き声。
肌にまとわりつくような生ぬるい風。
すべてが現実的な感覚を伴って僕を襲う。
「嘘、だろ……」
僕は慌てて神とやらが言っていた言葉を思い出す。
「ス、ステータス!」
そう唱えると、空中に半透明の画面が浮かび上がった。
――――――
名前:黒木竜也
天賦:|遊戯を極めし者《めっちゃゲーマー》
スキル:ログアウト・Lv1
――――――
これだけだった。
◆◇◆◇◆
下記もどうぞよろしくお願いいたします。
[完結]捨てられ聖女と森の主・妹のためにと捨てられたんですけど?
https://ncode.syosetu.com/n7147ji/
[完結]引きこもりの少年は異世界で森に引きこもる、はずだった。~幼馴染の聖女の為になし崩し的に異世界を連れまわされた件~
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[完結]侯爵家の三男だけど能力板には大盗賊って出ちゃいました。
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