Synopsis
ダンジョン探索とギルド運営が主軸の人気ゲーム『ギルド・ライフ』。
良くできたシミュレーションと探索パート、美麗なキャライラスト、有名声優の起用など、売れた理由は多いが、最も話題になったのは、鬱展開が多いストーリー。
怪我人、死人が出るのはいつものこと。 精神崩壊や闇堕ちなど悲しいストーリーが多い。
さらに敵にも味方にも等しく背景が与えられ、勧善懲悪では語れない『もう一つの正義』が増殖するので、敵を倒しても、味方が死んでも、後味が悪いことこの上ないのだ。
そんな鬱ストーリーに出てくる一人が、水篠艾。
ボスキャラのサブストーリーで死亡するモブであり、俺が転生したキャラクター……。
物語が進行すれば死ぬ。
運良く回避できても、艾は弱キャラで、争いの絶えない鬱ゲー世界を平和に生き抜けるとは思えない。
「どうしてこんな鬱ゲー世界に転生したんだ……」
このゲームをやっていたのはゲーム性が面白かったからで、ストーリーは賛否両論の否側。
ハッピーエンドが大好きで、かつての強敵が仲間になる展開が何より好きで、IFの妄想ばかりしていたくらい……あれ? 転生したのだから、妄想を現実に出来るんじゃないか?
妄想を叶えるだけではない。
共闘が見たい強キャラをギルドに集めれば、金にも暴力にも権力にも物語にも怯えずに済む、最強のギルドが作れて、鬱ゲー世界を平和に生き残ることが出来る。
簡単な話ではない。だが無理な話でもない。
原作知識がある俺なら、登場人物の能力を知っているから、ギルドに必要な人材を集められる。
スカウトするのも、登場人物が何を求めているかなどの事情を知っているため、好条件で出来るはずだ。
そう思った俺は、ギルドのスカウトマンとして生きていくことを決意するのだった。
バッドエンドに抗うモブが、仲間と未来を口説き落とす物語
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