Synopsis

地震で孤立した孤島の学校。夜になると校内放送が告げる──「今日の欠席者は一名」。翌朝、名簿からその名前が消えている。救助は来ず、電波は途絶え、潮位は少しずつ上がる。誰が放送しているのか。なぜ名前が消えるのか。疑心暗鬼は友情を告発に変え、告発は“海”の口になる。放送を聞くたび、クラスの秩序がひとつ壊れ、思い出がひとつ溺れていく。最後の“出席確認”で読み上げられたのは、放送を聞いていた主人公自身の名前──静かな海が、校舎ごとすべてを呑み込むまでの、十一夜の記録。 主な登場人物 ・三崎 澪(みさき みお)……二年生。放送委員の元副担当。記憶の細部に異様な執着があり、名簿の字形や線の揺れを覚えている。 ・矢代 空(やしろ そら)……幼なじみ。水泳部。明るさで空気を繋ぐが、いざという時の決断が速い。 ・早乙女 律(さおとめ りつ)……転入二ヶ月目の優等生。無線と電源に詳しい。合理的、時に冷酷。 ・久遠 つぐみ……保健室で避難者を看る三年生。柔らかな物腰だが、言うべき時は刺す。 ・山城 拓(やましろ たく)……生徒会副会長。秩序派。名簿順の避難を提案し、敵も味方も増やす。 ・氷見 斎(ひみ いつき)……理科準備室に籠る天文部員。潮位と月齢ノートを付けている。 ・神野 琴葉……元放送委員長。地震の夜に行方不明。校内に“声だけ”が残るという噂。 ・長良 教頭……唯一の大人の管理職として残ったが、初夜に負傷。鍵束を澪に託す。 ・百瀬 海斗……漁師の家の子。潜りができる。海と話すように黙る。 ・五十嵐 真帆……図書委員。古い学籍簿を守る。“消える字”を見たと言う。

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Syosetu wo Yomou
Syosetu wo Yomou11/13/2025
  • Current海に沈む学校 ――夜の校内放送が告げる。「今日の欠席者は一名」