Synopsis

「ある日、記憶が消えた」

ある日、
名前がこぼれ落ちた。
道の角も、呼びかける声も、
霧に溶けてゆく。

残されたのは、
心臓の鼓動と
掌に残る温もりだけ。

――私は誰だろう。
――あなたはどこにいるのだろう。

歩けば歩くほど、
世界は見知らぬ景色をまとい、
見慣れたはずの看板さえ異国の文字に見える。

けれども、
人の眼差しは覚えていた。
優しさは、記憶より深く刻まれていた。

もしも記憶が消えても、
人はひとりではない。
心は、
忘れられないものを抱えて生きているから。

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Alphapolis
Alphapolis09/05/2025
  • Current「ある日、記憶が消えた」