Synopsis
息子に生かされ、みじめったらしく年を重ねるうちに、自分の周りには意味のあるものが増えていた。
その瞬間瞬間に大きな意味は無かったとしても、それが積み重なり、道になり、振り返れば、沢山の足跡がついていた。
妻が居なくなったあの瞬間、全て終わったような気がした。この先にはもう何も無い。後は影縫をちゃんと育てよう。一人前にしてあげるまではせめて生きよう。そう思っていた。それでも。
厭世的でも、惰性で生きていても、何もかもを諦めていても、それでも生きている限り、道は出来ていた。
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