Synopsis
初めて私が彼と出会ったのは、ちょうどいまから一ヶ月ほど前のことになる。
私は毎朝の出勤のため、自宅のある大井町線の上野毛駅で乗り彼は等々力駅から乗ってくる。
そのときの印象は、いまでも、はっきりと覚えている。
……天使というものは、この世にちゃんと存在しているんだな。
率直にいって、そんな風に思った。
彼は毎朝、まるで判を押したように正確に、私の乗っている車両に乗り込んできた。そしてそのうちに、この私のことを、ジッと見つめるようになっていた。
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