Synopsis
貧乏な商家に生まれたキヨノは武家、久我家で見習い奉公人として日々を忙しくしていた。
久我家の跡継ぎの昭太郎《しょうたろう》に淡い思いを寄せていたキヨノ。
ある日、キヨノが昭太郎の後を追うと、屋敷内の離れに幽閉された少年と出会う。
少年、柊《ひいらぎ》は、昭太郎の双子の弟だった。
昭太郎《しょうたろう》と柊《ひいらぎ》は二卵性の双子。
久我家では、大昔に鬼の呪いを受けた為に百年に一度必ず双子が生まれ、片割れは必ず顔にアザを持つ。
アザを持った柊《ひいらぎ》は、因習により、鬼の呪いを背負った忌み子として屋敷の離れに幽閉され、久我家では疎まれてきたのだった。
なぜか柊《ひいらぎ》に気に入られたキヨノは、世話係に任命される。
明るくて気さくだが、己の道の為なら手段は選ばず、腹黒さと狡賢さが覗く跡継ぎの昭太郎《しょうたろう》。
尊大に振る舞う一方、アザを持つが故に卑屈さを抱えた、世ではなかった事にされた忌み子の柊《ひいらぎ》。
双子を獣と罵り、冷めて心を閉ざした、世では次男とされているが、実際は三男の何者にもなれなかった宗次郎《そうじろう》。
彼らは境遇故に兄弟仲が悪く、酷く歪んでいた。
あどけなくお転婆だったキヨノは、久我家の三兄弟の跡継ぎ争いと確執に巻き込まれていく内に、落ち着いた女性へと成長していく。
『宵の帳』の二百年前の話で、世界観は共通です。
現代との話の繋がりはほとんど無いので、こちらから読んでも大丈夫なようになっています。
江戸時代となっていますが、よく似た江戸時代風異世界だと思って下さい。
気になるところがあっても、異世界だからぐらいに軽く流して頂けるとありがたいです。
一部流血表現があります。
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