Synopsis

享保七年(1722)夏。  上野国高崎藩の芝居一座春木座の作者見習の喜助は生まれて初めて江戸に上がった。一旗揚げようと張り切っていたが、江戸の芝居の盛大さに打ちのめされ、意気消沈し、岡場所にしけこむ。  そこで出会ったのは政之進。  妖艶で、退廃し、乱れた姿態は、それでもどこか凛として美しい。  政之進に心を奪われた喜助は政之進をモデルに一本の芝居を書き上げる。  政之進は、武断から文治への時代の移り変わりに戸惑っていた。武士の矜持をもって生きたいと願いながら、主君の側室お初と不義を働き、それの始末として潔く腹を切ることもできない自分に絶望し、自棄になり、岡場所で飲んだくれていたのだった。あるとき、政之進と別れた後死んだお初の仇を討とうと、お初の妹のお市が政之進の前に現れる。政之進は殺されることを受け入れるが、幼いお市には討つことができない。自害しようにも、太刀は喜助に金に換えられてしまっていた。自分は死ぬこともできない、無様に生き続けるしかないのか、と苦悶する。  喜助は舞台の上でなら別の人生を生きなおすことができる、と政に言う。政はその言葉にすがり、興味のなかった芝居の世界へ入ることを考えるが、江戸三座の舞台を見て気圧されてしまう。  江戸で自分の芝居をと意気込む喜助だが、三座に相手にされない。  なんとか江戸で成功しようと奮闘する喜助と、武士としての生き様を見失い生きていく気力を失った政之進。このふたりが糾う縄のごとく寄り添い反発しながら生きていく江戸青春物語。

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Every Star
Every Star04/04/2024
  • Current糾うふたり~喜助と政之進の江戸日記