Synopsis
高校三年生の「僕」は、放課後の教室で自分の後ろ姿が写った不思議な写真を見つける。写真の裏には「これは、あなたが知らない世界のあなたです」というメッセージと「M.K.」の署名があった。翌日、マイカと名乗る謎の転校生が現れ、彼女こそが「M.K.」であり、この世界の人間ではないと告げる。マイカの話によれば、彼女の世界では時間の境界が曖昧で、人々が記憶を共有する中、僕は「観測者」として境界を越える特別な能力を持っていたが、それを封印されているという。
マイカは僕に観測者の力を取り戻してほしいと望み、ふたりは僕の背中にある世界の境界の印を手掛かりに、別の世界へと旅立つ。その世界では皆が後ろ姿で暮らし、記憶を共有していた。案内人であるマイカの導きで本当の自分や、観測者の役割を知った僕は、世界の境界が不安定になればすべての世界が融合して消えてしまうことを知る。
観測者の力を使えば元の世界に戻れなくなる可能性もある中、僕は悩み抜いた末、家族の幸せとすべての世界の安定をマイカに託し、観測者として生きる覚悟を決める。マイカと共に数多の世界を旅し、危機に瀕した境界を救い続けながら、時に元の家族の姿を優しく見守る。「誰にも知られなくても、世界を守り続ける」覚悟で、僕たちは無数の桜が咲き誇る夜に、永遠に前を向いて歩み続けるのだった。
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