Synopsis
まだ、学生時代だった頃、僕は、彼女と二人で、京都を訪れた。ちょうど、春の桜が咲くシーズンで、枝垂桜の花弁のように麗しい彼女と、僕は結ばれたかった。ただ、それが愛とは程遠い、僕の欲の昇華が目的でしかないのが本心だった。僕は自分本位の男だから・・・よく、彼女の存在を置き去りにして、一人、物思いに耽る事が始終あった事を記憶している。
あれから二十年近い月日が経つ。僕はあの日、彼女とその場所を訪れてから、これまで、その地に足を踏み入れる事はなかった。その場所は、五山の送り火の日、船形を見渡せる、鴨川沿いの「半木の道」。
僕は、今、その地を訪れようとしている・・・
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