Synopsis

高校の書道部に所属する「わたし」は、夏休みを利用して祖父の家に滞在していた。 認知症が進み、言葉を失った祖父。けれど彼は、毎日同じ絵の前で、きまって溜息をつく。 それは、祖父が生涯でたった一枚だけ描いたという人物画。 署名はなく、タイトルもない――ただ、静かに微笑む少女が描かれている。 『この絵には、名前が隠れている。』 そう直感した「わたし」は、筆跡、形、言葉のかすれ、すべてを読み解き始める。 書でもなく、絵でもない―― 筆の先に託された「たったひとつの、かすれた音」を探す、静かな日常系ミステリ。 ※三題噺「名」「ため息」「希少」参加作品です。

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Kakuyomu
Kakuyomu07/31/2025
  • Currentたったひとつの、かすれた音