Synopsis
ある町の中学校に転校してきた涼風晴海。そんな晴海のいつもつけているミサンガが切れてからというもの、おかしな日常は始まった。
転校初日、晴海は二年五組で机に置かれた花瓶を見つめる、きれいな女子生徒を目にする。クラスメイトによると、二年五組では女子生徒が四月に死んだらしく……。
気がかりが残る中、ひょんなことで夜の学校へ入ることになった晴海は黒く大きな怪物と対峙する。
「あれはゆうれいよ」
晴海の前に現れたのは、一花朔夜と名乗る生徒。二年五組のクラスで花瓶を見つめていた彼女だった。晴海は朔夜と協力し、幽霊を成仏させることに成功する。
まるで高嶺の花のような見た目の朔夜は、事故死した幽霊だった。
一方で、晴海には美術室で絵を描いている、明莉という友達ができる。
朔夜との日常では、ミサンガを作った亡き祖父の遺品を探したり、公園に現れるという幽霊を成仏させたり。はたまた、毎日見る少年の夢を解決したり。
そんなとき、晴海は二年五組で死んだ生徒は病死、苗字は夏野だという話を聞く。二年五組でこの春死んだのは朔夜ではなく別人だったのだ。晴海は朔夜が分からなくなり、逃げ出すが、明莉に受け入れる覚悟が必要だと言われ、向き合う決心をする。
朔夜に会い、伝えたいことがあると連れられた場所は明莉のいる美術室だった。
「夏川明莉はわたしの血の繋がった妹。そして、この春に死んだ二年五組の生徒」
しかし、明莉は死んだことを覚えていない。
明莉にとって見たくない現実だったが、自身が晴海に言った言葉を思い出した明莉は、事実を受け入れ消えていった。しかし、晴海は違和感を覚える。
数日後、晴海と朔夜は病院に入院している明莉のそばにいた。
明莉は幽霊ではなかった。みんな、噂にかき乱された情報を鵜吞みにしていただけだった。
二人が見守る中、明莉の手がかすかに動く。
朔夜と晴海は顔を見合わせ、微笑んだ。
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