Synopsis

俺は平凡な高校生だった。 "英雄"になれる器じゃない。 目が覚めると、そこは馬車と騎士が闊歩する異世界。 左腕には、まるで失われた半身のように馴染む、最強の神器《風牙》が嵌っていた。 脳内に響く、硝子のような声。 『レベル9999アーカイブ、アクティベート』 その数字が俺の強さだと信じ、英雄譚が始まるのだと期待した。 ――傍らで、心を鎧で閉ざした乙女が、ひた隠す絶望の秘密にさえ、気づかずに。 なぜ、見知らぬ敵は俺の名を呼ぶのか。 なぜ、神器の伝承だけが残されているのか。 なぜ、世界から歴史が失われているのか。 ――回復魔法など無く、 ――移動魔法も無く、 ――便利な魔法などどこにも無く。 攻撃魔法だけが異常に特化されているのはなぜなのか。 九千九百九十九の救われぬ魂を詰め込まれた、一つの器の物語。 そして、これは全ての魂の、最後の戦いの記録だ。

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Kakuyomu
Kakuyomu07/25/2025
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