Synopsis
モノに宿る持ち主の感情を読み取ってしまうサイコメトリー。
その呪われた力のせいで、高校生の来栖 湊(くるす みなと)は他人との接触を避け、心を閉ざして生きていた。
そんな彼の日常は、亡き祖父の遺品である一冊の古書に触れたことで一変する。
忘却の魔導書――それは、若き日の祖父と見知らぬ少女の、温かい記憶が封じ込められた禁断の遺品。
湊が本に触れた瞬間、記憶から抜け出したかのように、祖父の思い出の中にいた少女「栞(しおり)」が目の前に現れる。時を同じくして、湊の力を危険視する謎の組織「黄昏の写本師」が襲来する。
「我らは、この世界から一切の悲しみを取り除く。そのために魔導書の力は不可欠だ」
彼らの掲げる理想は、争いのない美しい世界。だが、それは人々の大切な思い出や、生きてきた証そのものを消し去る非情な救済だった。
呪いだと思っていた力。だが今、腕の中には守るべき少女がいる。
湊は、祖父が遺した思い出と、栞の笑顔を守るため、禁断の力で運命に抗うことを決意する。
――悲しみのない世界は、本当に幸せなのだろうか?
これは、孤独な少年が記憶の少女と出会い、忘れられた想いを巡る戦いに身を投じる、追憶と再生のファンタジー。
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