Synopsis
「……わたし……」
やっぱ、不器用だな……
仕事は、嫌いじゃない。
むしろ、憧れてなったSEの仕事。
家族にだって褒められた。…まんざらでもないって、思ってた。
「……私、仕事向いてないのかな……」
ビー玉くらいの何かが、喉に詰まる。息が、浅くなる。
「えっ?」
涙がじわりと滲み、視界をぼやかせた。
一瞬で、感情が決壊する。
「私……」
声にしただけで、ぽろりと涙がこぼれた。
「5年も働いて、まだこんななの……」
惨めだった。情けなかった。涙が止められなかった。
店の端の席だから、顔は誰にも見られてない。
でも――この顔だけは、彼にだけは見られてしまっている。
そして、彼が静かに言った。
「……頑張ってんだな」
低くて、優しい声だった。
事態は急展開。
職場の同僚"路"の裏の顔、ホスト。
減点要素の見当たらない彼。
私"蘭"は、罠にハマるようにただ流されるだけ。
落ちていった。
◾️◾️秘密のアルバイト◾️◾️ (シリーズ5部作)
舞台は夜の新宿。年齢不詳な美女5人が幸せをねじ伏せていく物語。
“誰かじゃなくて、この人”と生きること。
◾️第1弾【だってそんなに素敵だとは知らなかったから】
◾️第2弾【私がジャイ子ですが、なにか?】
◾️第3弾【夢路のパクん】
◾️第4弾【ホストの蘭】
◾️第5弾【私の名前は峰不二子です】
Serialization Info
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