Synopsis
この作品は【無感情な悪役令嬢がスパダリ王子の溺愛に気づくまで】の改訂版になります。
「マイラ・カレンベルク!! かよわい令嬢を虐める性根の捻れたお前など、俺の妻には相応しくない! 婚約破棄だ!!」
馬立 茉依(うまたて まい)は中世のヨーロッパの舞踏会で婚約破棄を告げられる夢を見て目が覚めた。
変な夢だと思うが、今日は愛犬の福をお迎えして一年になる記念日だ。
福と散歩中に、福のお祝いをしようと考えながら横断歩道を歩き始めると、車が目前に迫って来て――――
目覚めたら侯爵令嬢のマイラ・カレンベルクに転生していた。
卒業パーティーの会場で伯爵令嬢を横に侍らしているのは、マイラの婚約者である王太子、フォルクハルト・ファーレンホルストだ。
冷ややかな眼差しでマイラを見据え、指を差して声高に言い放つ。
「マイラ・カレンベルク! か弱い令嬢を虐める性根の捻れたお前など、俺の妻には相応しくない!婚約破棄だ!!」
夢で見た内容と同じだと呆然とするマイラに、周りの貴族たちは王太子に賛同し、マイラに罵声を浴びせる。
突然、断罪されて一人で耐えているマイラの元に男性が近づき、マイラを抱き寄せた。
「婚約破棄するなら、僕がマイラ嬢をもらう」
突然現れた男性の発言に、会場は騒然とするが、国王は王太子とマイラの婚約破棄を認めた。
しかも国王は王太子と王太子に密着している伯爵令嬢を断罪し、会場は大混乱に陥る。
混乱に乗じてマイラの手を引き、会場の外へ連れ出した男性は、王太子の双子の弟である第二王子フレーデリック・ファーレンホルストだった。
高身長で騎士のような体躯に、眉目秀麗で光の加減で虹彩の色が変わる、不思議な瞳を持つフレーデリックは、留学先で魔法を学び、魔導師の称号を得た類稀な才能の持ち主である。
前世でネグレクトされて成長したため、感情が乏しく、場の空気も読めないマイラ(茉依)に、思わせぶりな態度で接しても、華麗にスルーされる。
甘い言葉をささやいてみても、反応すらなく。
心が折れそうになりながらも、諦めずに想いが届けと健気に頑張るフレーデリックは、茉依の愛犬、福の生まれ変わりだった。
フレーデリックは福の記憶を持ち、幼い頃から茉依の生まれ変わりを捜していた。
会いたくて、そばにいたくて、抱きしめたくて、前世で飼い主である茉依を事故から守れなかった悔しさが心を占めていた。
転生した今、茉依の生まれ変わりを守りたくて。
異世界で再会した二人。
溺愛したくてたまらない元愛犬だった王子の一途な想いを、感情が乏しい元飼い主の令嬢はいつ気づけるだろうか?
無感情な令嬢に【愛】は芽生えるのだろうか?
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