Synopsis

「激しさと穏やかさが、さも当然といった風に共存する山の姿を垣間見て、私は心の殻がはがれて、それがむき出しになるような戦慄(おののき)を感じていた。川の流ればかりではない。ここでは、魚も獣も人も、死と背中合わせに生きている。ちょっとした油断、そして恐らくは抗いようのない偶然が、それらの生を死へとすり替えてしまうのだ。」(本文より) 濃霧の中の山越え、沢を走る鉄砲水の恐怖、掴み取りできるほど大量のイワナ、一日で百匹を超すヤマベ釣り、暗闇にひそむヘビ・タカ・ヒグマ、目の前で宙を飛び滝壺に消えていった巨大イワナの勇姿――かつて北の奥地にあった圧倒的な自然を描き、「喰う・喰われる」の掟に従ってひしめきあう生命に心が震える。 解説/服部文祥 ■内容 1 母なる川よ 染退川へ/無言の教え/行く人、来る人/自然の戦い/ふたたび東の川へ/鱒の群れ/大きなヤマベ/ペンケホカイ/大水/迷い人 2 奥地へ 悪夢/三叉へ/岩上の危機/濃霧の山越え 3 燃ゆる渓 他流試合/巨大魚/渓流に帰る/雨の徳富川/黄金川 解説 服部文祥

Serialization Info

Web Novel

Service languages
Cmoa
Cmoa02/18/2025
  • Currentヤマケイ文庫 秘境釣行記