Synopsis
この世界には、圧倒的強者というものが存在する。
それこそが、世界の超・超・超大国『李皇国』である。
李皇国の存在に比べれば、どの国も吹けば飛ぶような小国でしかない。
唯一無二の国家で、絶対権力をもつ『李皇国』の統治者には、ひとり娘がいた。
この姫の『婿取り』を宣言したことから、周辺国家はいろめきだった。
『李皇国』と縁戚関係を結ぶことができれば、国にとっては大きな成果になる。その恩恵は計り知れない。
民の食糧確保から地域の発展。
多くの小国は李皇国の顔色ひとつで右往左往する状態で、かの国に睨まれれば、国は存亡の危機に瀕し、優遇されれば安泰である。
さまざまな利権を得るためには顔色を伺うしかない大国。
その国の姫である。
多少、いや、かなりの悪い噂があっても、男ひとりの犠牲で、国が潤うとなれば、どの国も精鋭を送りだすしかない。
さて、婿の条件とは──
年齢は二十代から三十代前半、身分は王族か騎士以上などと、もろもろあったが、注釈として小さく書かれていた条件こそが最重要課題であった。
『姫を虜にできる魅力的で容姿端麗な男!』
告知がなされたのち、さまざまな国の間者たちが暗躍し、世界中を揺り動かし、大騒動になった婿取り。
公示からしばらく、李皇国には全大陸から選りすぐりの男たちが集まった。
さながら一個の卵子(姫)に向かって数億の精子(イケメン)が、さまざまな試練に打ち勝って受精(結婚)に走る熾烈な戦いのようだ。
ただひとつ、問題はあった。
婿候補が、自分が選ばれた不運に尻込みするのである。
公に顔を出さない姫は、その容貌と性格にかなり問題があるという噂が、世界中に広まっている。自国の男が相手をしない理由はあるのだ。
さて、なんとも気の乗らない戦いに、身を投じるしかない小国の皇子が本編の主人公である。
名を、蕭宏毅《シャオ・ホンイー》、22歳。
北門皇朝の第五皇子である。
彼は、どんな女も溶かす究極の美形男子ではあるのだが。
いやいやながらも、自ら、この戦いに身を投じた皇子は、最初の難関。
『8人の姫直近の侍女に選ばれろ!』という、第一難関に挑戦する。
姫の侍女である8人の可愛い女官にアピールして、見事、ひとりの侍女に選ばれること。その後は、女官の助けを得て勝ち進むことなのだが、ちょっと不本意にも優秀な女官と、彼の美貌で勝ち進んでしまう。
侍女の夢は担当皇子を勝利させ、自分の有能さをひけらかして宮中で出世すること。
ふたりの利害は一致しているようで、どこかとち狂っていく。
ちょっと小生意気で明るい女官に恋心さえ抱いてしまう。これは花嫁争奪戦に参加したイケメン皇子の悲しくも笑える物語である。
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※本作品は完全なフィクションです。実在の人物・場所・団体・事件とは一切関係ありません。
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