Synopsis
高田さんは気まぐれだ。猫みたいな好奇心で、私に〝お願い〟をしてくる。手を繋いだり、いっしょにご飯を食べるときは「食べさせてあげる」なんて言って、恋人同士がするようなことをしてくる。でも、私たちは恋人じゃない。友達ですらない。そんな私たちは、でも今日もいっしょにいる。
安芸は変わっている。私が彼女に〝お願い〟を始めたのは、本当にちょっとした気まぐれからだった。ただ思いつくままに彼女に〝お願い〟をして、どこまでなら許してくれるのか試したりする。でも、安芸は今日も〝お願い〟をきいてくれる。たまに軽口をたたきながら。そんな安芸との時間を、私はたしかに気に入っている。
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