Synopsis
四年前、赤丘市で発生した中学生絞殺事件は、未だに未解決である。
事件当時、開光高校三年生だった暁斗は、学園祭の演劇のリハーサルのため学校に残っていた。その夜、彼は親の迎えを待つ陽向(ひなた)を、学校の体育館前で目撃している。暁斗のクラス三年一組は、劇に必要なダンスの振り付けを陽向たち中学生の協力を得て進めており、その日も彼女たちはリハーサルに参加していた。
その晩、親友の健司が陽向に声をかけるが、陽向は「もうすぐ親が来るから」と一人で待つことを選ぶ。その数時間後、陽向は赤丘市中央公園の多目的トイレで絞殺された状態で発見される。トイレ内には袋に包まれた猫の死骸があり、当時地域で頻発していた『闇の四日目』と呼ばれる動物虐待事件との関連が推測された。さらに、陽向は殺害直前に警察に電話をかけ、「開光高校三年一組の男子生徒に殴られている」と助けを求めていた。この証言により、三年一組の生徒が犯人であると疑われた。だが、警察は決定的な証拠を掴めず、事件から四年の月日を経た。
卒業後、暁斗は警察官となり、四年ぶりのクラス会で「赤丘市中学生絞殺事件の犯人逮捕」の速報を目にする。SNSでは、親友の下田が犯人として逮捕されたとの情報が急速に広がっていた。しかし翌日、下田本人から電話がかかり、彼はただ事情聴取を受けただけだと聞かされた。下田は匿名の通報によって告発されたが、無実を主張した。彼は暁斗に「相談がある」と告げ、その晩に会う約束をした。しかし、その日の昼過ぎ、事件に憤慨した若者により下田は殺害されてしまう。下田を殺害した犯人はすぐに逮捕されるが、陽向の父親である京堂テクノロジーの社長は、下田殺害犯に対して全面的な支援を表明し、具体的に感謝の意を示すという声明を発表する。この声明が大きな波紋を呼び、暁斗のクラスメイトたちは次々に襲撃の対象となっていく。
この混乱の中、暁斗は県警の海老根と出会う。海老根は、事件にはいくつもの解明されていない謎が残っていると語る。彼女が注目したのは、事件当日のクラスメイトたちの証言だった。暁斗と共に真相を探る中で、海老根は「五人でカラオケにいた」と証言したグループに着目する。彼らの証言には不自然な点があり、それぞれが秘め事を抱え、口裏を合わせていたことを明らかにする。
その中に浅野という生徒がいた。クラスの中で彼だけが動物虐待事件が起きていた日のアリバイがない。事件当初、警察は浅野を陽向殺害の第一容疑者と見ていたが、いくつかの証言により捜査対象から外されていたのだ。海老根は、この矛盾が事件解明の鍵になると考え、再び浅野に焦点を当てる。
一方、海老根は下田を犯人だと通報した匿名の人物を特定する。彼女は当時、暗闇の体育館に入っていく下田を目撃していたことを言えずにいた。
事件の日、陽向が体育館で待っていたのは親ではなく、下田だったのだ。一度、学校の外に出た下田は、再び陽向に会うために体育館へと戻ったが、彼女の姿をなかった。
陽向の本当の母親は亡くなっていた。新しい母親は浮気相手を家に連れ込むことがあり、その彼氏は陽向に暴力を振るうこともあった。陽向は、当時流行していた不倫ドラマの登場人物と自分の境遇が似ていることに気づき、その人物が浮気相手への警告として猫を殺し、その死骸をポストに入れる場面に影響を受けていた。
ある日、陽向と下田が体育館にいる時、外で猫の鳴き声が聞こえ、彼らは浅野が猫を殺している姿を目撃する。陽向は、もう一度浅野が猫を殺すことを予感し、下田にその死骸を回収してほしいと頼んだ。彼女の目的は、浮気相手のポストに猫の死骸を入れ、あのテレビの人物のように警告をすること。
海老根は、猫殺しの犯人が浅野であると確信するが、彼は消息を絶った。そんな中、暁斗の旧友である健司が浅野と接触していることが判明する。
当時、健司の飼っていた猫は『闇の四日目』の犯人に殺されていた。健司にとって、亡き母と共に大切にしていたもので家族同然の存在だった。事件の日、健司は体育館の前で一人で待つ陽向に声をかけ、彼女の大きな鞄の中に猫の死骸が入っているのを見る。健司は「下田が公園で待っている」と嘘をつき、陽向を公園に誘い出し、殺害したのだった。しかし、事件の詳細が明らかになる中で、猫を殺したのは陽向ではなく、浅野であることに健司は気がつく。健司は、母を亡くした陽向に対する共感と、誤った殺害を犯した罪悪感に苦しみながら四年間を過ごしてきた。その後、健司は、猫殺しの真犯人である浅野に全てを押し付け、陽向と同じく恐怖の中で死ぬべきだと考えるようになった。健司は浅野を挑発し続け、最終的に自ら殺されることで贖罪を果たそうとしてたのである。
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