Synopsis
「タ、タクミ……」
キサラが顔を上げる。タクミの瞳が、優しくキサラを見下ろしていた。
その瞬間、キサラの体が煌めき始めた。
「「!?」」
まるで魔法少女アニメの変身シーンのように、キサラの体が光に包まれる。
風が巻き起こり、キサラの髪が舞い上がった。
キラキラと輝く光の粒子が、キサラの周りを踊る。
「キサラが……変身してる……!」
ミナミが息を呑む。
光が収まると、そこにいたのは、女の子のキサラだった。
美しい髪が風になびき、優雅に揺れている。
顔の造形は同じなのに、さっきまでの男の子の面影はない。
もともとキサラは中性的でよく女の子にも間違えられていた。
しかし今はまるで、魔法をかけられたかのように、キサラは本当に美しい女の子に変身したのだ。
「キサラ、お前……」
タクミが驚きに目を見開く。
「タクミ、ありがとう。助けてくれて……」
キサラはタクミに微笑みかける。その笑顔は、まるで天使のようだった。
「あ、ああ、ど、どういたしまして……?」
タクミは思わず赤面してしまう。
初対面か! いや、ある意味確かに初対面ではあるんだけど。
キサラはブレザーのボタンが締まらず、胸元が少しはだけている。幸いなことに(?)だぼだぼの制服のおかげ胸がすべて露出するようなことはなかった。
ズボンの裾から少しだけ見えるのはすらりと伸びる白い脚。まるで別人のようだ。
「キサラ、お前……」
タクミが震える声で言う。
「あれ? 知らなかった? ボク今までも、結構女の子になったり男の子になったりしてたんだよ。なんかドキドキするとなっちゃうみたい★」
キサラは平然と言う。
「えっ!? そ、それって……」
ミナミが絶句する。
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