Synopsis
1945年8月。日本は敗戦国となり、国民は「占領」という未曽有の事態に直面する。戦火で住む場所を失い、極度に物資が不足する混乱状態の中、誰もが先の見えない日々をもがき苦しみながら生きていた。戦後占領期である。
東京で叔母と暮らす大学生早見能啓は、生活費や学費を工面するためにその語学力を生かしてGHQ内の一部署であるCCD(民間検閲局)で検閲官として働き始める。
生活に困窮しているとはいえ、同胞の郵便物を検閲するということに対してはじめは良心の呵責に苛まれていた早見であったが、やがて己の内に潜む未知なる一面に気付き始める――
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