Synopsis

星暦二〇六〇年、その年にリリースされた量子センサネット。その境界線のない、すべてが共有されるネットワークを用いて行われたのは、忌まわしい核戦争だった。後に無秩序戦争と呼ばれた戦争によって、世界人口は半減し、数ある国や文明が焦土と化した。  その滅びかけた世界を建て直すため、メガコーポは量子センサネットを分け隔てるためのICE構造体を開発する。  距離と時間の存在しなかった『溶けた世界』である量子センサネットに、情報質量によって空間を齎したICEの登場によって『孤独と自由』を取り戻した世界は、失われた国々に変わって世界七大経済特区を建設し、そして四十年の月日が流れた。  東京二十三区の企業スノウ・ホワイト社で星宮教授付き助手をしていた朽夏ユウは、月の出張から帰った教授から開発中の『ブラックICEをブリーチ出来るAI』を託され、その直後、彼の自殺を目撃してしまう。  教授の遺した『晴れと雨の狭間』という言葉と、その自殺に納得のいかなかった朽夏は、調査を依頼するため習志野ルインズにある九曜通信通商を訊ねる。  九曜通信通商の店主、全身疑似身体の九曜ミコトは助手のゼッタと共に、すでに『晴れと雨の狭間』が月軌道エレベータの基部のことであることを調べ終えていた。 追記:ハヤカワSFコンテスト様へ応募した作品(一次通過)の改稿作になります。

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Kakuyomu
Kakuyomu12/09/2023
  • CurrentブラックICEは覗けない。