Synopsis
ある夏の夜。アパートの自室でテレビを見ながら涼んでいた男は、インターホンが鳴ると部屋の時計に目をやり、そして億劫そうにソファーから立ち上がり玄関に向かった。
「……おい。結局、来るならそう連絡しろよ。まあ、風呂あがったところだったから良かったけどよ」
「ああ……悪い」
「なんだよ、元気ないな。まあ入れよ」
「ああ……」
と、ドアを開けた彼は友人に中に入るよう促した。そして冷蔵庫から取り出した二本の缶ビールのうちの一本を床に座った友人の近く、テーブルの上に置くと先程から強まっていく疑念を口にした。と、言ってもこの時点ではまだ大したことではないと思っていたが。
「……なあ、なにかあったか? 飲むどころか手に取りもしないし、顔が青いぞ」
「ああ……その……聞いてくれるか?」
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