Synopsis
「はぁー、はぁー、はぁー!」
次第に荒くなる息遣い。顔は赤く、汗の量も尋常ではなかった。背中には大きなシミができている。爆発寸前の爆弾を彷彿とさせるその形相。それもそのはず、その男が見つめるのは暗い銃口。
「はっ、はっ、はっ、はっ」
銃を構える彼の内に今あるのは躊躇いそのもの。その脳内では壁に跳ね返るボールのように、先程からずっと声がしている。
――撃てよ。さぁさぁ撃て撃て。正しいことをするんだ。ほーらぁ、しぃーっかりと狙ってなぁ、脳みそを吹き飛ばしてやれぃ。
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