Synopsis
狼たちが葬儀をしている。
私が捨てた骨が見つかったのだろう。
ちゃんと、事故と判断されるように崖の下に置いたから。
喪主は誰だろう。
あんな残虐な狼の身内だ。きっとそれ相応の顔をしているに違いない。
あの時私は心の底からそう思って、葬儀の中心、棺の一番近くにいる狼へ目をやった。
それが間違いだった。
子どもだ。
一人、泣くこともできず、呆然と立ち尽くす幼い子どもがそこにいた。
あの狼には息子がいたのだ。
私はその時、初めてこの世の理不尽さを思い知ったのだ。
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