Synopsis

僕が彼女を見たのは偶然だった。 人の寄り付かない音楽準備室の戸を開けた瞬間、分厚い壁に遮られていた音が耳に飛び込んできた。 とっさにカメラを構えかけて、やめる。 この音色は僕なんかが撮っていいものなんかじゃない。 そのフルートの音色は単純で、メロディさえもどこかで聞いたことのあるものだったけれど… ———どこか、悲しみにあふれていた。 何かをあわれみ、悲しんで。そして、祈る。 そう、まさにその音色は、彼女が必死に祈る姿だったんだ。

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Kakuyomu
Kakuyomu09/19/2023
  • Current君の奏でる三重奏