Synopsis

男爵令嬢であるマイア・シュミナールこと私は、招待された王家主催の晩餐会で何度目かの〝公衆の面前での婚約破棄〟を目撃してしまう。 公衆の面前での婚約破棄をしたのは、女好きと噂される伯爵家の長男であるリチャードさま。 一方、婚約を高らかに破棄されたのは子爵家の令嬢であるリリシアさんだった。 私は恥以外の何物でもない公衆の面前での婚約破棄を、私の隣にいた幼馴染であり恋人であったリヒトと一緒に傍観していた。 私とリヒトもすでに婚約を済ませている間柄なのだ。 そして私たちは、最初こそ2人で婚約破棄に対する様々な意見を言い合った。 婚約破棄は当人同士以上に家や教会が絡んでくるから、軽々しく口にするようなことではないなどと。 ましてや、公衆の面前で婚約を破棄する宣言をするなど茶番か悲劇だとも。 しかし、やがてリヒトの口からこんな言葉が紡がれた。 「なあ、マイア。ここで俺が君との婚約を破棄すると言ったらどうする?」 そんな彼に私が伝えた返事とは……。

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